今回は「マーケ志向」になる為に必要なベースとなる考え方と
仮説の立て方や顧客心理のお話です。
顧客心理を掴む事が全ての土台
お客様の気持ち(顧客心理)を常に考える事は、
マーケ志向があってもなくても営業マンのみならず
ビジネスパーソンにとって商売の土台となる位大切なことです。
(お客様は・・・)
・どんな商談をしたら自社商品を購入してくれるか?
・商品開発をしているけど、この商品は便利だと思ってくれるか?
・何をしたら自社サービスで喜んでいただけるか?
・どんなチラシを撒いたらお店に来てくれるか?
・「あなただから買うよ」と言ってもらう為にはどんな立ち振る舞いがいいか?
・お客様の必要とする情報は何だろうか? …etc
出したらきりが無いほど沢山考える事があります。
ただ、顧客心理は日常的に変化しますし幾ら考えてもそれが確実な答えとは限りません。
お客様は感情を持っている以上 これは致し方ない事だと思います。
ただ、ここで大切なのは、考えに考え抜いた「仮説が当たる確率」をあげていくために
立てた仮説に基づいて具体的にPDCAサイクルを回していく事です。
まずは顧客心理を沢山考え、「恐らくこうではないか?」と思えるような
仮説を立てる癖を身につける事がマーケ志向への土台づくりに繋がります。
顧客心理を読み解く仮説の立て方
顧客心理を把握する事がとても大切だという事は分かりましたが、
これは何か「型」(フレームワーク)にはめて習得できるものではありません。
一番の近道はみなさまご自身が消費者・購買決定者の立場になった時に
どのような気持ちになるのか?を日常的に俯瞰してみる事だと思います。
みなさま自身の心の状態を見つめて感情の答えを見つける事で、
少しずつ顧客心理の把握確率があがっていきます。
「消費者側に立った時、どんな購買感情になっているかな?」を突き詰めて
PDCAをたくさん回して「勝ちパターン」を探す事が近道です。
学びの多いテレビショッピング ~顧客心理の動き~
インターネットで買い物をする人が世帯単位でも50%を超え、
年代によっては8割以上の人がネットで買い物をしているというデータがあります。
「ネット通販」が浸透している理由は価格設定や魅せ方、
ワクワクした気持ちになったり希少価値を感じたり など、
様々な要因がありますが、まだまだ主流でもあるテレビショッピングを例に
顧客心理と売れる仕組み作りを紐解いてみたいと思います。
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ある日、ホームページ制作会社に勤める志村君が自宅でリモートワークをしていました。
無音でつけていたテレビをふと見ると、テレビショッピングで炊飯器の紹介をやっています。
「テレビ通販はダイレクトマーケティングで勉強になるよ」というアドバイスを思い出し、
ボリュームをあげて途中からテレビを見ました。
因みに志村君は裏表無いとっても素直な青年です。
通販会社(以下J社)「これは京都のあの有名な〇〇神宮の目の前にある釜めし屋が
監修した本格的な炊飯器です!!」
志村君の心(以下志村君)「釜めし屋はお米が命、そのお店監修だったら信用出来るな」
J社「実はこのお店のオーナーもプライベートで使っている炊飯器なんです!!」
志村君「マジ!?プロがプライベートでも使っているって本物じゃない!?」
J社「実際にお使い頂いているお客様にインタビューしてみました」
・「ほんっとに美味しいです。早くこの炊飯器に出会いたかった」
・「お米がツヤツヤ^^ 一粒一粒がたってて味がしっかり感じられますね~」
・「これを知ったら他の炊飯器をもう使えません!^^」
志村君「確かに美味しそう!使っている人も美味しそうに食べているな~!」
J社「気になるお値段は…39,800円!!安いでしょー!」
志村君「ん!? ちょっと高いかな? 炊飯器ってそれくらいの価格帯だったっけ?」
J社「今月最後のご案内になりました。今月に限り現在お使いの炊飯器を下取りします!
どんな炊飯器でも下取り1万円!! つまり、29,800円!!でのご提供です!!」
志村君「え!?僕の持っている一人暮らし用の小さな3合炊きでも下取りしてくれるのか!
けどまだちょっと高いかなぁ、ちょうど実家から送ってもらったお米を美味しく
食べたいけど。。今はお財布事情も考えて諦めるか・・・。」
J社「在庫のある今だけ!!今回は炊飯器と一緒にこの多機能お鍋もつけちゃいます!」
志村君「炊飯器にお鍋!? 組み合わせの意味は分からないけど鍋も欲しいな~。
しかも、あと10日間でこのキャンペーンが終わってしまうのか!」
J社「さぁ今から30分間、オペレーターを増やしてお電話お待ちしています!」
志村君「そんなに電話が殺到するのか!? やばい、30分!?その間に無くなってしまう
かもしれないな。。。」
結局、志村君は炊飯器を購入し、美味しいお米を堪能しています。
多機能お鍋は取っ手が重たいため数回使ってキッチン下に収納。
このテレビショッピングの中でも、購買意欲を高めるムズムズさせる様々な仕掛けが
入り込んでいますので一例を下記します。
「強い権威付け」
「イメージしやすいユーザーボイス」
「価格提示の鉄板法則」
「期間限定・時間の煽り」
「効果的な特典と見せ方」など。
今回のまとめ
顧客心理は基本的には色々と変化しますが、そうでない事もあります。
例えば価格表示方法「30,000円」と「29,800円」、たった200円の差ですが、
購買するお客様は後者のほうを選ぶというデータがあります。
上記の価格提示の鉄板法則です。
営業マンにとっても、商売をする全てのビジネスマンにとっても、
表現の工夫や顧客心理の仮説立てとそれに基づいたPDCAで「勝ちパターン」の
確率を上げていく事が「売れる仕組み作り=マーケティング」に近づけていける
一番の近道だと考えます。
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